江戸帖2017(お取り扱い終了)

前回、そして今回とカレンダーのご紹介をしておりますが、1年の四分の三が終わったこの時期、同じく来年に向けて買い替える必要があるアイテムといえば手帳(スケジュール帳)ですね。
ご紹介するのは当館で1年目から扱っているスケジュール帳で、和の要素満載の「江戸帖2017」です。〈当館は現代アートの美術館ですが、グッズアイテムの取扱の幅は広いものとお考えください(汗)〉

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制作したのは江戸美学研究会さん。江戸の美意識をより身近なものにし、暮らしの中に取り入れてもらえたら、という想いを込めて毎年制作しています。
その心意気あって、手帳にはコンテンツと称して様々な江戸の美学が詰まっています。
まず一つは何と言っても最初に目に入ってくる見た目のカバーデザイン。
千鳥が波間に群れ飛ぶ様子を表した「波に千鳥」、雪の結晶を円形で表した「雪輪散らし」、歌舞伎の名場面を沸騰とさせる「白波五人男」の3柄。
上二つは情景を表したデザインですが、「白波五人男」とは歌舞伎の演目の一つなんだそうな。5人の盗賊が登場するお話で、雑学的な部分だと日曜の朝でおなじみ戦隊モノ、その元祖「ゴレンジャー」(牽いてはその後のシリーズ)のヒントになった作品なんだそうです。5人がそれぞれカッコいい見栄をきって登場する場面がまさに戦隊モノに通ずる要素なんだそうな。これも現代に残る江戸の否、粋という物ではないでしょうか。
こちらは、天保13年創業の老舗染呉服「竺仙」の柄を使用しているそうで、これまた正に江戸のデザインを用いているという訳です。

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二つ目は江戸の暦と時間、そして季節が記載されている点。
江戸の暦はいわゆる旧暦を用いていたため現在の暦とはズレがあります。それを現在の暦に当てはめて、現在の暦上でそれぞれの日は旧暦ではいつであったかや、月の満ち欠け、そして、二十四節気と七十二候なるものが表記されています。
この辺りの情報は大変詳しく、且分かりやすく江戸帖に記載されているのでぜひご覧になって下さい。(決して説明逃れではありません。)

ただ、二十四節気と七十二候に関しては、1年を24等分したのが二十四節気。良く知られているのが春分、夏至、秋分、冬至などであると思います。七十二候とはその24等分した1節を更に3等分した物のことだそうです。(24×3で=72)
現代では春夏秋冬の4つ、あるいは通常の月単位の12で季節を考えるのに対して、昔は1年を72の季節で数えていた訳です。ややこしい気もしますが、どこか洒落た感じがします。
季節をそれほど細やかに感じとる、江戸の感性の豊かさが表れています。
9月の今の時期は二十四節気では「白露」、七十二候は44候(番)の「鶺鴒(せきれい)鳴」(セキレイ=鳥の一種)

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そして、3つ目がコラム。週刊スケジュールの各ページには江戸にまつわる様々な豆知識が掲載されています。上記のゴレンジャーのくだりが恥ずかしくなるくらいためになる素敵な知識が詰まっています。
特に面白いのは「判じ絵」と呼ばれる絵で読み解くなぞなぞ。上の写真が表す地名がどこか、アナタには分かりますか?
自分の周りは、自分を除いて割と簡単なようです。・・・脳トレでもまた始めようかな。
コラムは巻末にも数話、10ページ以上にわたって書かれていますのでこれまた嬉しい。

来年はぜひ江戸帖と共に1年を過ごされてみては如何でしょうか?
1年しっかり使い続ければ、君も立派な江戸っ子でいっ!

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