隈研吾 展示替えニュース!!!

【「隈研吾:ランドスケープアーキテクチャー展」プロジェクトご紹介!】

ご好評いただいております、隈研吾展。

本日は3つ目のプロジェクト、村上春樹ライブラリー(早稲田大学国際文学館、2021年)をご紹介いたします。

軽井沢での第4展示室の“洞窟”エリアに分類される建築物の一つに村上春樹ライブラリー(早稲田大学国際文学館)があります。
改装前は、大学にならどこにでもありそうな特徴のないごく普通の4号館(政治経済学部)校舎であり、そこをリノベーションして誕生したのがこのライブラリーです。
もともと大学側はキャンパスをミュージアム化し、文学空間を体感できるライブラリーを作りたいという目標を掲げていました。そこに早稲田大学OBであり小説家である村上春樹氏が作品制作のための関係書類や書籍、そして、村上氏のレコードコレクションの一部を寄託、寄贈したことがきっかけでこの改築構想が立ち上がったとのこと。
外壁は白く、周囲に立つ特徴的な木製の流線形のトンネルが目を惹きます。これは隈氏が、「時空を超えるトンネル」と称し、村上作品にしばしば現れる過去、現在、未来の行き来する世界観を反映させているところからデザインされており、館内にもトンネル、そして地下には村上氏のレコードの鑑賞ができるカフェが続きます。
この姿は館内の空間も含め図書館であるとともに劇場のようでもあり、村上春樹の世界にどっぷりと浸かれる空間になっています。
「0から建物を作るより既存の建物を使う方が村上氏の時間を超越する世界観を再現するのには適していた。」と隈氏。
そんな言葉も興味深いです。