ショップトピックス

展覧会「シュルレアリスムとその展開」公式図録

新年明けましておめでとうございます。2017年も軽井沢ニューアートミュージアムをどうぞよろしくお願い申し上げます。

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さて、今年最初のミュージアムグッズのご紹介はこちらの図録です。
こちらは、2017年春まで開催予定の企画展「シュルレアリスムとその展開 マックス・エルンスト 上原木呂 特別招待:ヤン・シュヴァンクマイエル」の公式図録。今回も当館学芸員が一から手掛け、無事皆さまにお披露目することができました。

“ホンモノの現実はどこにあるのか?”
第一次世界大戦直後、フロイトによる深層心理の発見をカギとし、無意識の中に人間本来の創造力を見出したのがシュルレアリスム(超現実主義)です。上原木呂は瀧口修造に出会い、マックス・エルンストに衝撃を受け、シュルレアリスムの本質を追究し続けてきました。

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本書では、エルンストのコラージュ・ロマン(コラージュ小説)のハイライトに始まり、上原木呂の19世紀銅版画挿絵を素材とした白黒コラージュ、本物の浮世絵や明治~大正のチラシ・現代の雑誌を素材とした極彩色のコラージュ、そして現在取り組む抽象表現―墨を付けたコンニャクを和紙に押し付けて描く《蒟蒻大藝術》や《畳フロッタージュ》をカラー図版でご紹介。さらに、チェコ・アニメーションの巨匠、ヤン・シュヴァンクマイエルの特別ページも。3人のシュルレアリストによる実践の日々をご覧ください。

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“デザインに走らずに、絵にしようと思わずに。結果的に絵になっていけばいいので。” 上原木呂
上原木呂とのインタビューも本書の見どころの一つ。上原本人から伺った貴重な話が盛り込まれた内容になっており、作品に込められた思いやその制作過程、個性も垣間見えるエピソードに触れることができます。さらには、上原独自の抽象表現方法の解説もあり、上原の作品を含めた本展をより身近に感じることができそうです。

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本書は電話注文、もしくは当館のヤフーオンラインストアでお買い求めいただけます。
ご質問等ございましたらお気軽にミュージアムショップ担当までお問合せくださいませ。
Tell:0267-46-8691
担当:小山、宮坂、髙浦


ミュージアムショップゆく年くる年

これが2016年最後のショップ情報のお届けとなってしまいました。2016年もKaNAMをご愛顧賜り誠にありがとうございました。

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皆様にとって2016年はどんな1年になったでしょうか?KaNAMのミュージアムショップでは“KaNAM Challenge Wall”と題したショップ企画がスタートした記念すべき年でした。地元作家さんをはじめとするたくさんのアーティストにご参加いただき、個性豊かで素敵な作品に囲まれ、アートをより身近に感じることができました。また、たくさんのお客様にも足を運んで頂き、スタッフ一同心より感謝申し上げます。“ショップ”という少し特殊なスペースで、お気に入りのグッズを探すように、アートも気軽にお楽しみ頂けたら幸いです。この試みは今後も継続して行く予定なので、どうぞ2017年のショップ企画展もお楽しみに!

さて、新年のKaNAMは併設のレストラン共に1月2日(月)より開館しております。
そして、2日(月)~9日(月)の間、ショップではお正月福々セールと福袋の販売を致します。店内のミュージアムグッズや作品(一部対象外)がうれしいお得な価格でお買い求めいただけます。またとないこの機会をお見逃しなく!また、毎年恒例の楽しい福袋の販売は数量限定ですので、気になる方はお早目にどうぞ。
見て楽しい!選んで楽しい!買って楽しい!グッズを見つけに来てみてくださいね。

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さらに!美術館では、大人気のお正月恒例ワークショップ「アート初め」を開催致します。半紙に書く書初めではなく、扇子に描く「アート初め」です!無地の扇子に来年の抱負はもちろんのこと、好きな言葉やイラスト、模様など、思い思いに描いて世界に一つだけのオリジナル扇子を作ってみましょう!参加費は無料で、大人の方からお子様まで楽しくご参加いただけます。出来上がったアートな扇子は持ち帰ることができるので、ぜひお正月の飾りとしてお楽しみください。
日時は2日(月)から4日(水)の3日間。10時半から15時の間、随時参加可能です。たくさんのご参加、お待ちしております。

最後になってしまいましたが、くる年の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
2017年もKaNAMをどうぞよろしくお願い致します。


滝川英明展

12月14日(水)より、ショップ企画展「KaNAM Challenge Wall」第4弾、「HIDEAKI TAKIGAWA EXHIBITION(滝川英明展)」がスタート致しました。

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作家である滝川さんは岐阜県中津川市にお生まれになり、現在は地元で絵画教室を開きながら、岐阜県や愛知県を中心に個展を開催し、作家として精力的にご活躍されているアーティストです。今回のショップではそんな滝川さんをお招きし、自身の心情風景がテーマになった抽象、具象の作品の数々を出展して頂きました。届いた作品は全部で30点以上。展示を前期・後期と分け、なるべく多くの作品の展示を試みます。

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今回は、展示風景を交えながら、一部の作品のご紹介をさせて頂きます。
まずはこちら。どの作品よりも華やかで豪華な「わらべ」シリーズ。片目を瞑った少女の周りには、赤、黄、青、緑などの鮮やかな色彩で描かれた鳥や花、虹。優しく微笑んでいる「わらべ」は、見ているものを不思議と幸せな気持ちにさせてくれます。
この「わらべ」シリーズですが、30年以上前から描き続けており、滝川さんのライフワークの一部となっている作品です。また、過去に「わらべ」シリーズの作品で大きな賞を得たこともあり、滝川さんにとって転機となった作品であり、思い出が詰まった存在でもあるのです。画面に描かれた少女たちは滝川さんのスターティングポイントと言っても過言ではないのかもしれません。

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「わらべ」で培った技法や表現方法を、後の作品制作に生かしながら技術を磨いていった滝川さん。これまで生きてきた中で感じたことや、ご自身の経験などの心情風景をテーマに、具象、抽象問わず制作を続けてきました。
今回のチラシの表紙にもなったこの作品、「ラビリンス・ブルー」。元々滝川さんが好きだったコバルトブルーに焦点をあてて、5、6年ほど前に制作された「青のシリーズ」の一つです。作品から発見できる表現方法は多岐に渡り、追究に追究を重ねた長年の技術が画面に埋め込まれているかのようです。常に進化するご自身のテクニックにより、言葉では表しきれない心の風景が表現された作品たちは、滝川さんにとってはまるで子供のような存在なのかもしれませんね。

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アーティストとして制作を進める一方で、初心者から上級者まで、誰もが楽しく参加できる絵画教室の先生としてもご活躍されています。公募展やコンクールなどで優秀な成績を残した生徒さんも数多くいらっしゃるとか。きっと滝川さんの支えが大きな力になっていることでしょう。
また、「子供が描く純粋な絵に敵うものはない」とおっしゃる滝川さん。常に楽しい絵を描くことも大切にしながら、何にもとらわれない自由な発想と創造力で描かれた、純粋さのある絵画を目標としているようです。
この機会にぜひ、滝川さんの幅広い表現を間近でご覧ください。

今回の展示は来年2月13日(月)までの開催です。軽井沢にお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ。