ヴェンチューラ展 第2展示室

この部屋にはポップでひねりを加えた作品が立ち並んでいます。ヴェンチューラは現代において顔文字や絵文字が、記号(指し示すもの:シニフィエ)として言葉の役割を奪っているのではと主張しています。 もはやコードや暗号として 特別に 取り扱われることなく、これらの記号は現代人にとってポピュラーで、至るところで使用され、普遍的であるという話に落ち着いてることを指摘します。
顔文字や絵文字は、基本的な形や単純な記号であるがゆえ、だれにでも簡単にすぐに理解ができます。 人間が洞窟で描いていた絵がいまや、真ん丸な黄色い顔の記号になったのです。
ヴェンチューラはまた、現実 世界 を素早く変化するスライドショーのようにも見ています。その変化するイメージの間を滑らかに取りもつ「間」の何かがないので、雑誌を読むような、また、早回しに編集されたビデオを見るようなものだと言っています。
一方、生のイメージとは必ず重なり合い、混ざり合うものです。
ヴェンチューラはこの現状を見据え、その観点から、境界線を曖昧にすることなく、重なりをはっきりとさせた作品を作ることに駆り立てられているのです。
第2展示室では、日本のポップ なアイコンたち が他の 何かしらの、ここでは《 ヒューマニム 》収集品 に 変化し、 それが巧妙に芸術へ昇華され、 芸術そのものが楽しくもあり、神託や仏像のような威厳のあるものに同時になりうるということを示しています。