ようこそロブスタープラネットへ 第5展示室

第5展示室を入ってすぐ右手にある作品、《砂漠のロブスター》。
この作品にはサボテンを被ったロブスターがナイフを持って、砂漠の中に突如現れたコブラと戦おうとしている姿が描かれています。道をふさいだコブラのせいで車を降りざるを得ない状況といったところでしょうか。
砂漠やサボテンの題材はコルバートにとって実はとても思い入れがあるものです。

第1展示室にある展覧会のウェルカムボードのような《ヨシュアツリー2》(2019)という作品があります。コルバートにとって初めての大きなとても重要な作品です。
砂漠の景色を描き始めた最初の理由が、その数年前にサボテンハウスの建築ドローイングを書いたからということで、絵画《ヨシュアツリー》というテーマのベースとなっています。その時発想しデザインした建築物は、その室内でなんでも作ることの出来るというサボテンの形をした家。さらには、どのように砂漠で生きるかについての哲学書を作ろうというアイデアさえあったので、カリフォルニア州のヨシュアツリー国立公園という砂漠が2つもある広大な国立公園へ何度か足を運んでいるそうです。そこには野外彫刻のあるアート砂漠博物館もあり、砂漠の美しい風景はシュルレアリストのサルバドール・ダリの作品世界を想起させ、それからその魅力に取りつかれていったとか。コルバートの世界には、サボテンをかぶったロブスターから、サボテンそのもののキャラクター、植物文様のサボテン、それからサボテンの形をしたお家まで、コルバートがいかにサボテンのある風景に惹かれているかは描かれている数を見るだけでわかりますね。

《ヨシュアツリー2》

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