②身体性と芸術表現 (フィジカルな物を表現する)

第2展示室では身体性をテーマとして表現した作品を紹介します。
ここでは身体表現にフォーカスし、スピードや力などを競うスポーツが芸術というフィルターを通ることでどのように表現されるのかを紹介いたします。
展示の中心となるのはニューヨークで活躍したFLUXUSのアーティスト靉嘔の「オリンピックシリーズ」で五輪競技の数々を描いた作品群です。ダイナミックな構図とカラフルな色彩をお楽しみください。
また、展示映像には“EAT”という科学による芸術表現を目指したグループに参加した時代のロバート・ラゥシェンバーグの「OPEN SCORE」という実験的な作品があります。テニスとアートを結びつけるというユニークな発想でできたこの作品は展覧会テーマの 「つながる・ひろがる」を表現した最たるものかもしれません。
展覧会のタイトル 「つながる・ひろがる」は人間関係にも見て取れます。
現代アメリカンアートの代表作家といえるアンディ・ウオーホルとジャン=ミッシェル・バスキアは1984年から1985年の2年間に160もの作品を共同で制作しています。1985年9月にソーホーのギャラリーで二人の共同展『ウォーホルとバスキア:絵画』が開催され、展覧会の案内ポスターには二人がボクサーの姿をしたポートレートが使用されました。撮影は、肖像写真家で有名なマイケル・ハルズバンドが担当し、二人を撮影した写真をご覧いただきます。