「ニューウェーブ具体人協議会」設立のお知らせ
設立趣旨
1954年に吉原治良の元に集まって設立となった具体美術協会は1972年に吉原の他界により解散となりましたが、そこで培われた「具体」の精神はかつて属していたアーティストやご遺族及び支援者たちにより受け継がれ、今日も世界のアートシーンに影響を持ちつづけています。「具体」はかつて機関誌(グタイジャーナル)や私立美術館(グタイピナコテカ)を通じて世界のアーティストと交流し、積極的に海外展を企画し、日本人アーティストの国際アートシーンへのデビューを図り、今日の「具体」評価の礎石を築きました。
当館ではそのような先人たちの偉業に敬意を表し、次世代の優れたアーティストを発掘育成し世界のアートシーンにデビューさせることを目指して、「ニューウェーブ具体人協議会」を発足させる運びとなりました。「具体人」とは「具体」に参画したアーティストやそのご遺族はもちろんその理念に賛同するすべての方々を含めた呼称です。
今や「具体」設立から半世紀以上が経過し、世界はインターネットで結ばれ、情報速度と精度には隔世の感がある現代において、IT技術の活用は不可欠と考えられます。そこでまず「ニューウェーブ具体人協議会」はITを使用した国際的ネットワークを構築し、そのネットワークを通じて各国のキーパースンによるアーティストの推薦および国際審査さらに国際的美術展の開催を試みたいと思います。このような目的を掲げ、「具体」のかつての情熱を復元させこれからの時代に新しい波を起こす組織を作りたいと思います。
主要事業
1、「具体」の研究、シンポジウムの実施。
2、「具体」関連資料の出版。具体美術研究会機関誌の発行。
3、国際的公募展、企画展の開催。
4、若手アーティストの国際的発掘と交流の場の提供。
発起人(50音順・敬称略)
伊東順二(東京藝術大学社会連携センター特任教授)
乾 由明(京都大学名誉教授)
上前智祐(作家)
加藤義夫 (加藤義夫芸術計画室)
木村重信(大阪大学名誉教授)
白石幸生(ホワイトストーンファンデーション代表)
白石幸栄(一般財団法人Karuizawa New Art Museum 館長)
千足伸行(広島県立美術館館長)
高橋 亨(大阪芸術大学名誉教授)
中嶋英吉(ミュージアムITコーディネータ)
前川 強(作家)
蓑 豊(兵庫県立美術館館長)
向井修二(作家)
本江邦夫(多摩美術大学教授)
第1回総会が下記の日程で開催されました。
日時 2015年4月18日(土) 11時30分~14時00分
場所 THE MARCUS SQUARE KOBE 神戸ハーバーランド ホテルクラウンパレス神戸5階ボールルーム
参加人数 32名
議題 ニューウェーブ具体人協議会の設立趣旨、概要の説明(事務局より)
発起人よりご挨拶
・乾由明氏より 「吉原治良の思い出」
・蓑 豊氏より 「海外から見た『具体』」
・向井修二氏より「作家から見た『具体』」
・中嶋英吉氏より「ウェブによるアーティストの国際交流の可能性」
第1回総会会場風景
会場には「具体」の作家やご遺族、著名な研究者の方々はじめ、主要新聞社、雑誌社の方々まで32名の方にお集まりいただきました。
会場正面に並ぶ発起人の方々(多摩美術大学教授 本江氏よりご挨拶)
写真右より:乾由明氏、向井修二氏、蓑 豊氏、本江邦夫氏、木村重信氏、前川強氏
『吉原治良の思い出』を語る京都大学名誉教授 乾氏
写真右より:白石幸栄、白石幸生、乾由明氏、向井修二氏
「海外から見た『具体』」について語る兵庫県立美術館 蓑館長
写真右より:向井修二氏、蓑 豊氏
質疑応答で今後の活動方針のありかたについて語る大阪大学名誉教授の木村氏
ITを活用した情報交流の重要性を述べるミュージアムITコーディネータ中嶋氏
写真右より:加藤義夫氏、中嶋英吉氏
懇親会風景(白石幸生よりご挨拶)
ニューウェーブ具体人協議会事務局
〒389-0102 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1151-5
一般財団法人 KARUIZAWA NEW ART MUSEUM
事務局専用電話:0267-42-1116 担当/大井一男 ohi@knam.jp
ミュージアム代表電話:0267-46-8691 担当/鈴木一史