作家からのメッセージ:ヤン・ヨンリャン(杨泳梁/ Yang Yongliang)

本展では、2020年代初頭から取り組んできた写真、映像、絵画など、さまざまな手法による作品をご紹介します。

私は幼い頃から伝統的な水墨画を学び、中国の「山水画(宋・元代)」に深いルーツを持っています。大学時代に多様な芸術表現に触れたことで、都市の風景や建築の断片を組み合わせて「風景を再構築する」という独自のスタイルに辿り着きました。私の表現の多くはデジタル空間の中にありますが、数年ごとに紙やアクリル、油彩といった実体のある表現にも立ち返っています。手法が変わっても、「山水(風景)」というテーマは私の中で常に一貫しています。

2018年に拠点を上海からニューヨークへ移したことで、2020年代の作品にはニューヨークをはじめとする西洋の街並みが色濃く反映されるようになりました。
2021年の「Imagined Landscape」シリーズでは、これまでのモノクロから鮮やかな色彩へと変化し、世界中の動物たちを描いた 『The Flock』などの作品が生まれました。また、2023年の映像作品《The Stream(渓流)》では、アジアの都市と北欧の滝や川を融合させています。そして2024年、アジア人の視点、そして移住者としての視点でニューヨークの多様な街並みを見つめた「Parallel Metropolis」シリーズを発表しました。

2024年から2025年にかけて制作した絵画シリーズ《Celadon Foothill(天の青、ふもとの景色)》《Celadon Snow(天青(てんせい)の初雪)》など)を振り返ると、無意識のうちにデジタル作品と同じ色彩を選んでいたことに気づきました。私を取り巻く環境の変化が、常に私の視線を形作っているのです。