概要
孤高にして長命。107歳で逝去するまで生涯現役として墨による抽象作品を描き続けた。
その代表作は世界各地の美術館等に収蔵されている。映画監督の篠田正浩は従弟、建築家の若山滋は甥。
彼女の凛とした生き様や言葉は多くの人の心をつかみ、個性的なエッセーも人気である。
「書」や「美術」といったジャンルに囚われることなく独自の表現を探求した篠田桃紅。
その現代的かつ先鋭的な造形表現は、常に多くの人々を魅了し続けている。
皆様のご来館お待ちしております。
その代表作は世界各地の美術館等に収蔵されている。映画監督の篠田正浩は従弟、建築家の若山滋は甥。
彼女の凛とした生き様や言葉は多くの人の心をつかみ、個性的なエッセーも人気である。
「書」や「美術」といったジャンルに囚われることなく独自の表現を探求した篠田桃紅。
その現代的かつ先鋭的な造形表現は、常に多くの人々を魅了し続けている。
皆様のご来館お待ちしております。
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企画・主催
ホワイトストーン軽井沢
アーティスト情報
篠田 桃紅
1913年旧満州・大連生まれ。(本籍は岐阜県)父の転勤で東京に移りその後ずっと東京で育った桃紅だが、岐阜市出身の父と、関市出身の祖母を持ち、幼いころから折々に訪れる岐阜の地を「心のふるさと」と思慕してきた。また父の影響で盆や月見には岐阜提灯を飾り、美濃紙や当地の食べ物を取り寄せるなど岐阜の文化に触れながら成長する。桃紅は、書や漢詩、和歌に親しむ家庭の中で育ち、はじめて筆に触れたのは6歳のとき。そのときに父に「桃紅」という雅号を与えられてそれを終生使うこととなる。長じて、女学校で書を学ぶが、それ以外は独学で書を習得し、生徒を取って書道を教えることで独立、生計を立てた。
戦後、本格的に作家として創作活動を始め、従来の書の形にとらわれない独自の抽象芸術へと移行する。
作家として初となる銀座での書の個展では、自由な表現を志したものの「根無し草」と評されたが、その後1947年頃より文字にとらわれない抽象的な作品を次々に手掛けるようになる。
伝統の枠から抜け出して新しい書の試みを展開する「前衛書ブーム」が巻き起こるなか1956年43歳にして単身渡米、ニューヨークで創作活動に励む。全米、欧州で個展を開催。その表現は大きな注目と高い評価を獲得していき、独自の世界を確立していった。しかし、アメリカの乾いた気候が水墨に向かないと悟り、帰国することとなる。
帰国後は、書と絵画、文字と形象という二分法にとらわれない、墨による独自の抽象表現・空間表現を確立し、壁画などの建築物や、増上寺大本堂の襖絵といった大作の制作や、版画や題字、随筆など多岐にわたる活動は他の追随を許さないものであった。
1950年代の激しい表現はやがて叙情性をともない、80年代から90年代にかけては、その線はより洗練された空間を構成していくようになる。
篠田は東京都南青山にアトリエを構え、普段から和服を着るライフスタイルをずっと続ける中で自身の世界を維持し、クオリティの高い作品を生み出し続けていた。
孤高にして長命。107歳で逝去するまで生涯現役として墨による抽象作品を描き続けた。
その代表作は世界各地の美術館等に収蔵されている。映画監督の篠田正浩は従弟、建築家の若山滋は甥。
彼女の凛とした生き様や言葉は多くの人の心をつかみ、個性的なエッセーも人気である。
「書」や「美術」といったジャンルに囚われることなく独自の表現を探求した篠田桃紅。
その現代的かつ先鋭的な造形表現は、常に多くの人々を魅了し続けている。
作家略歴
篠田桃紅 TOKO SHINODA略歴
1913年: 関東州大連に生まれる(本籍は岐阜県)
1914年: 父の転勤で東京に移る。
1935年: 書を教え始める。
1936年: 東京鳩居堂で最初の個展を開く。
1956年: 渡米(1958年までニューヨークで制作)
1970年: 東京都港区南青山に転居し、制作するようになる。
1977年: ワシントン駐米日本大使館公邸のために壁画を制作。
東京文化会館のために名称ロゴを作成。
2003年: 個展「篠田桃紅 朱よ」展(原美術館、東京) 皇后陛下行啓。
関市立篠田桃紅美術空間(岐阜県関市)、篠田桃紅作品館(新潟市)が相次いで開館。
2007年: 皇室専用の新型車両の内装壁画を制作。
その他数々の展覧会を開催。
2021年: 3月1日老衰のため死去。107歳。
主な展覧会
2019年: 個展「篠田桃紅 とどめ得ぬもの 墨のいろ 心のかたち」(高梁市成羽美術館、岡山・香雪美術館、神戸)を開催。
2021年: 個展「篠田桃紅 とどめ得ぬもの 墨のいろ 心のかたち」(そごう美術館、横浜)を開催。
2022年: 約130点の作品や資料を集めた大回顧展が東京オペラシティアートギャラリーにて開催。
コレクション
ザ・トールマンコレクション東京(東京都港区)
岐阜現代美術館(岐阜県関市・鍋屋バイテック関工園内)
関市立篠田桃紅美術空間(岐阜県関市・関市役所庁舎内)
篠田桃紅作品館(新潟県新潟市中央区学校町通)
吉島家住宅(岐阜県高山市)
作品情報
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陽炎 紙、墨、彩色、金泥 -
暁 銀地、墨、彩色 -
Vernal AP5/6 紙、リトグラフ、手彩 -
Sonority 7/30 紙、リトグラフ、手彩