概要
夢幻の中にただようように生きられたらという願いと、目を背けたくなるような現実の残酷さと向き合わなければいけない、現代を生きる人間の覚悟。相反する現実と非現実の世界が混ざり合い、誘い込むように鑑賞者の足を止める。作品の中の子どもは、焦点を合わせようとすると輪郭がぼやけ、まるで見られることを拒むように感じられる一方で、意識を反らそうとすれば、じっとこちらに向けて強い存在を主張してみせる。山本麻友香の作品は、その不安定さを否定も肯定もせず、こちらを困惑させ、ゆらゆらと鑑賞者の感情を揺さぶってみせるのである。
初期の銅版画による線や形への探求から、ロンドン留学、出産を経て、現在の制作に至るまで。モチーフの可愛らしさの裏に潜む、危うさをはらんだ違和感は、彼女自身が体験した人生そのものなのかもしれない。
2015年3月にリニューアル工事を経て、新たに生まれ変わったギャラリースペースにて、2008年から2015年までの作品群を一挙にご覧いただけます。是非ご高覧ください。
初期の銅版画による線や形への探求から、ロンドン留学、出産を経て、現在の制作に至るまで。モチーフの可愛らしさの裏に潜む、危うさをはらんだ違和感は、彼女自身が体験した人生そのものなのかもしれない。
2015年3月にリニューアル工事を経て、新たに生まれ変わったギャラリースペースにて、2008年から2015年までの作品群を一挙にご覧いただけます。是非ご高覧ください。
-
企画・主催
Karuizawa New Art Museum
-
協力
ギャラリ—椿
作家からのメッセージ
第2次世界大戦を知らなかった修道院があったと聞いたことがありました。
そんな風に生きられたらと思って絵を描いておりましたが、
世の中が変わるたび私の絵も変わっていったように思います。
山本麻友香
そんな風に生きられたらと思って絵を描いておりましたが、
世の中が変わるたび私の絵も変わっていったように思います。
山本麻友香
アーティスト情報
作家略歴
1964 岡山県に生まれる1990 武蔵野美術大学大学院造形研究科版画専修修了・優秀賞
1998-99 文化庁芸術家在外研修員としてイギリスに滞在
2014 J-ONE Gallery(テグ・韓国)
SP Gallery(ソウル・韓国)
Gallery TSUBAKI(東京、1993年〜連続出展)
Canvas International Art (アムステルダム・オランダ)
2012 Gallery Woo(釜山・韓国)
2011 Cais Gallery Hong kong(香港・中国) 他、多数
パブリックコレクション
町田市立国際版画美術館
武蔵野美術大学
東京オペラシティアートギャラリー
府中市美術館