ディアンヌ・ボーションによるメールアートプロジェクト「Murmuration Project」

開催日:2025年4月9日(水)~5月6日(火・振替休日)
開催時間:10:00~17:00
場所:軽井沢ニューアートミュージアム1F通路
進行:学芸員
講師:ディアンヌ・ボーション(Diane Beauchamps)
対象:子どもから大人まで(幼児は保護者同伴)
軽井沢ニューアートミュージアム
Tel. 0267-46-8691
学芸課
フランス人アーティスト、ディアンヌ・ボーションさんによるメールアートプロジェクト「Murmuration Mail Art Project」を、軽井沢ニューアートミュージアムで展示いたします。
Murmuration(マーマレーション)とは?
鳥が群れで飛ぶことを英語で「Murmuration」と呼びます。集団で飛ぶムクドリの姿をヒントに着想したこのプロジェクト。無料で誰もが参加でき、展示される鳥の一つ一つはディアンヌさんの呼びかけで彼女の元に世界中から送られてきた鳥をテーマにした郵便物です。フランスを始め、ベルギー、イタリア、ポルトガル、スペイン、ドイツ、イギリス、ウクライナ、トルコ、ギリシャ、ベラルーシ等のヨーロッパからアメリカ、カナダ、ブラジル、シンガポール、オーストラリア、日本まで、個人作家からグループでの参加が140に上ります。このたび、ディアンヌさんは自らの手でこれらの作品を全てフランスから運んできました。 この鳥の群れは様々な国の美術館やギャラリー、学校などに展覧会という形で渡り鳥の飛翔のような形態で展示をしていくのですが、今回は2回目の試みとなります。
鳥は良心、自由、平和、調和といった人類の歴史、特に現代においてしばしば濫用されてきた普遍的な人類主義的価値の象徴でもあります。また、環境破壊や保全を想起させ、郵便事業の衰退など時代の流れも読み取ることのできる普遍的な存在でもあります。自分で想像上の鳥を作り、それを郵便で送り、他の鳥と一緒になって大きなこのプロジェクトに参加するという、創造的な行為を通して、人間と自然を結びつける目に見えないつながりを実感することがこのプロジェクトの狙いです。
このプロジェクトの詳細(原文)はこちらからご覧いただけます。
また、このプロジェクトに参加している個人、団体のリストはこちらからご覧いただけます。
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REPORT

1日半かけて無事展示が完成しました。一つ一つ作者の違う鳥たちには詩が書きこまれていたり、手紙を足に持っていたり、子どもが作ったという赤いトサカ生えていて奇抜な色が塗られていたり、本当の羽が身体に貼られていたり、刑務所での作業所で作られたものであったり‥フランス、トルコ、イタリア、ウクライナ、ドイツ、ベルギー、アルゼンチン、アメリカ、とにかく色んな国の名前がそれぞれの鳥の郵便物に住所と差出人の名前と共に書かれています。
バックグラウンドが違う多種多様な鳥たち。それを一つ一つ、美術館のチャペルの庭から入ってきたようなストーリーに仕立て、鳥の群れがリアルにラインを描くイメージをしながら1羽ずつ展示していく作業を繰り返しました。
この展示は、5月6日〔火・振替休日〕まで美術館の通路、チャペル向かって左手の壁にご覧いただけます。その後フランス、ヨーロッパ諸国そしてアメリカでも展示予定です。
是非、この機会にじっくりとご覧ください!
ディアンヌさんのこのMurmuration Mail Art プロジェクトはこちらのリンクからフォローが可能です。
※ディアンヌさんはまた、4/26,27日 来館予定です。



左下:渡り鳥のウェーブがリアルです
右下:ディアンヌさんの旅のパートナーであるカラフルな鳥