紙の可能性 その3 かみの工作所

<可能性の追求>

昔ながらの町工場のような、レトロな雰囲気がある印刷会社、福永紙工さん。実はこの会社、世界規模で注目を集める商品をいくつも生み出している、デザインの先端を行くプロジェクトオフィスでもあるのです!

主にパッケージの印刷加工会社なのですが、もう一つの顔に、デザイナーとのコラボ製品を開発するプロジェクトチーム、「かみの工作所」があります。いくつか前にご紹介させていただいた「テラダモケイ」や「空気の器」も、この「かみの工作所」が生み出したヒット製品です。

かみの工作所

特にオフィスなどでは、ペーパーレス化をコスト削減の一環としてやってはいるものの、やはり「紙」は私たちの生活にはなくてはならない存在・・・。「かみの工作所」は、そんな私たちの身近にある紙に「斬新な発想」と「誠実な工夫」を掛け合わせ、その可能性を追求するプロジェクトチームです。

「かみの工作所」とデザイナーが直接やり取りを繰り返し、製品化・販売までの全工程、また展示会のプランニングなどの幅広い業務を行います。材質・色・形など、デザイナーのアイディアを再現し、製品化することにこだわり、見るものをあっと言わせる物づくりを目指しています。なので、ここから生み出される製品は他の紙グッズとは一味違う楽しみや驚きがあります。

とってもユニークな製品を開発する「かみの工作所」ですが、新製品を開発するにあたって、特に新しい機械を導入することはしてないとのこと・・・。既にある加工機械と技術者の知恵とアイディアで、どれだけ可能性を広げられるか、どれだけとっておきの製品を作れるかというのが「かみの工作所」を含む福永紙工さんの思いだそうです。製品(紙の道具)の可能性は、機械の可能性、アイディアの可能性が歯車のように噛みあったときにこそ広がり、見るものを惹き付ける製品になるのかもしれません。

今後もどんな楽しい製品が開発されるのか、待ち遠しいですね!