展覧会

前川 強 ドンゴロスは生かされている。 色と形と物質による純粋抽象表現で発言する。

インフォメーション

期間
2020年02月08日 - 2020年10月04日
会場
軽井沢ニューアートミュージアム
第1~第6展示室(2階)
開館時間
11:00~17:00
※入館は閉館30分前まで
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため当面の間、開館時間を短縮しております。
休館日
毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
料金
一般:1,200円 高大生・65歳以上:900円 小中生:600円 ※20名以上の団体で来館の場合、上記各観覧料の200円引き ※未就学児無料、障がい者無料(付添いの方1名は半額)
お問い合わせ先
軽井沢ニューアートミュージアム
tel.0267-46-8691
学芸課

概要

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【会期延長のお知らせ】
「前川 強」展は2020年6月29日(月)~7月3日(金)に一部展示替えのため休館し、 7月4日(土)より再オープン、10月4日(日)に終了いたしました。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


1936年大阪に生まれた前川 強は、1962年から前衛芸術グループ「具体美術協会」に参加し「具体」の第二世代の中心として活動しました。前川は麻袋の材料である目の荒い厚い布“ドンゴロス”に着目し、それらを裂いて襞(ひだ)をよせ画面に定着させた、絵画と立体造形の要素をあわせもつ表現を生み出しました。

具体美術協会発足時、主宰の吉原治良(1905~1972)は芸術作品に付随する物語性を排除して、素材そのものの重要性を標榜しました。前川は当時吉原が掲げた「物体に生命を与える」(「具体美術宣言」1956年)という思想を実体化した作家といえるでしょう。

具体が解散した1972年以降も前川は一貫してマテリアルにこだわり、繊維の細かな柔らかい麻布や綿布といったさまざまな布を駆使して作品を生み出してきました。また、デザイナーでもある前川は、図形や色彩から造形の探求を行うデザイン性に優れた実験的作品も残してきました。近年は再びドンゴロスを用いて、素材の野性味と洗練された造形を融合させた新たな展開をみせています。

作品は世界での評価も高く、英国のテート・モダンをはじめ各国の美術館にコレクションされており、数多くの賞を受賞しています。

本展では、初公開の最新作をはじめ2000年代以降に制作された近作を中心に、今もなお精力的に制作を続ける作家の現在を紹介します。


展覧会によせて:「なぜ、絵を画くのでしょう。」 前川 強

展覧会ごあいさつ:館長 松橋英一

○出品作品リスト
展示期間:2020.2.8(sat)-2020.6.28(sun)
展示期間:2020.7.4(sat)-開催中



○「前川 強」展をWebで!

作品紹介


360°カメラによる展示会場風景












プロフィール

アトリエにて

前川 強

1936年大阪に生まれた前川 強は、1962年から前衛芸術グループ「具体美術協会」に参加し、「具体」の第二世代の中心として活動しました。1972年の具体の解散後も、現在に至るまで精力的に制作を続けています。一貫してマテリアルにこだわり、麻袋の材料である目の荒い厚い布“ドンゴロス”や繊維の細かな柔らかい麻布、綿布といったさまざまな布を駆使して作品を生み出し、その作品は英国のテート・モダンをはじめ各国の美術館にコレクションされるなど世界でも高く評価されています。

作家略歴

1936年 大阪に生まれる。
1955年 大阪市立工芸高等学校図案科卒業。
1959年 吉原治良に師事。
     第8回「具体展」(京都市美術館、以後68年第21回、最後の具体展まで出品)。
1962年 具体美術協会会員となる(72年解散まで在籍)。
     ドンゴロスを使用した物質性と色彩に焦点を当てた絵画の制作を行う。
     関西総合美術展大賞(大阪市立美術館)
1963年 「前川強展」(グタイピナコテカ・大阪)
1966年 「具体3人展―向井修二、松谷武判、前川強―」(グタイピナコテカ・大阪)
1978年 具体解散後からは、より柔らかい麻布や綿布を細かくミシンで縫う繊細な作品を発表。
1981年 第15回「現代日本美術展」東京都美術館賞受賞(東京・京都)
1982年 第4回 「ジャパンエンバ賞美術展」国立国際美術館賞受賞(エンバ中国近代美術館・芦屋)
     第14回「日本国際美術展」京都国立近代美術館賞受賞(東京、京都)
     第5回 「現代日本絵画展」大賞受賞(宇部・山口)
1996年 新生ルーテル教会(松阪・三重)のための壁画制作。
2002年 「兵庫県立美術館開館記念展」(兵庫県立美術館)
2012年 「『具体』―ニッポンの前衛18年の軌跡」展(国立新美術館・東京)
2014年 ベルギー、アントワープの古城でアクセルギャラリーによる大規模な個展が開催。
     テート・モダン(ロンドン)に《Two Junctions》(1960)の収蔵が決定する。
2019年 大阪市民表彰受賞
2020年 「前川 強 -色と形と物質による純粋抽象表現」展 (軽井沢ニューアートミュージアム)


360°カメラによる展示会場風景

前川強展「前川強 ドンゴロスは生かされている。 色と形と物質による純粋抽象表現で発言する。」 360°カメラによる展示会場の風景写真です。 - Spherical Image - RICOH THETA

第5展示室

Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA

第6展示室から

©KARUIZAWA NEW ART MUSEUM

イメージ

Work (No. 170715) 1998 麻布、縫い、アクリル 作家蔵

Work (No. 181103) 2018 ドンゴロス、縫い、油彩 作家蔵

Work (No. 191101) 2019 ドンゴロス、油彩 作家蔵 (部分)


企画

一般財団法人Karuizawa New Art Museum

共催

協賛  株式会社NEW ART HOLDINGS