展覧会

嶋本 昭三展

インフォメーション

期間
2016年04月29日 - 2016年09月22日
会場
軽井沢ニューアートミュージアム
2F企画展示室
開館時間
4月 - 6月 10:00~17:00
7月 - 9月 10:00~18:00
※入館は閉館30分前まで 
休館日
毎週火曜日(祝日の場合は翌日)、8月は無休
臨時閉館・開館のお知らせ
2016年5月9日(月)(2016年5月3日(火)、4日(水)、5日(木)のいずれも開館)
料金
一般 : 1,500円 65歳以上・高大生 : 1,200円 中・小生 : 700円 未就学児 : 無料 ※20 名以上の団体で来館の場合、上記各観覧料の 200 円引き ※未就学児無料、障がい者無料(付添いの方は一名に付き半額)

概要

嶋本昭三は“筆”という一般的な道具を用いた表現方法から離れ、画面を破壊するようなアクション(行為)そのものが制作者の意図を超越するという芸術の新たな可能性を提示してみせた。直接的なアプローチに新たな価値を見出した嶋本は、強い偶発性を必然とする表現を模索し、塗料を詰めた瓶を画面に投げつけ、粉々となった瓶の破片や画面上に分散する塗料の跡をそのままタブロー作品にするという「ビン投げ」パフォーマンスを発表する。そうして生まれたタブロー作品は、もはや行為の痕跡による副産物としてではなく、生々しく随一の存在価値を発揮する。

また、女性が美しく生きた証としての女拓や、コミュニケーションとしての芸術性を確立したスキンヘッドアートやメールアートなど、実験的ともいえる数々の手法により、常に自他の範疇を飛び越える作品を発表し続けた。「芸術とは、人を驚かせることである」と述べた芸術家嶋本昭三の制作活動と作品はポジティブなエネルギーを発し、我々を魅了するのである。


関連イベント

メールアートをしよう!
日時 : 2016年5月3日(火)・4日(水) 


プロフィール

©shimamotoLAB inc.

作家略歴

1928 年  大阪に生まれる。
1947 年  関西学院大学(社会学部哲学科)入学。在学中に全関西美術展朝日賞受賞。
1950 年  関西学院大学文学部卒業。
     このころ新聞紙に複数の穴をあけた作品《穴》を発表する。
     社会科教師として大阪市立豊崎中学校に勤務。後に具体メンバーとなる鷲見康夫とは同僚であった。
1954 年  「具体美術協会」の結成に参加、以後中心メンバーとして活躍。
1955 年  第 1 回具体美術展(小原会館・東京)で体感型作品《この上を歩いてください》を発表。
1956 年  野外具体美術展(芦屋公園・兵庫)に出品した《大砲絵画》をきっかけに、トレードマークとも言うべき、
     瓶詰した絵の具を画面上で炸裂させる手法をあみ出す。
     第 2 回具体美術展で「投擲(とうてき)絵画」を発表。
1957 年  舞台を使用する具体美術で日本におけるミュージック・コンクレートの先駆的な音響作品を試み、
     ポンピドゥーセンター(パリ)に所蔵される。
     機関誌『具体』第 6 号に「絵筆処刑論」を寄稿。
1962 年  グタイピナコテカにおける会員の連続個展の第 1 弾として嶋本昭三展が開催。
1970 年  万国博覧会お祭り広場 1000 人花嫁のアートのプロデュース。関西女子学園(現・宝塚造形芸術大学)主催。
1972 年  具体美術協会解散。嶋本は解散前に退会。
     コズミック・アート、アラン・カプローと共同制作などを行う。
1975 年  アーティストユニオン(現・AU)に参加。翌年、全国合議体事務局長に就任する。
1976 年  メールアートを本格的に始め、年間 60 ヶ国のネットワーク交流を持つ。
1992 年  日本障害者芸術文化協会の会長を務め、海遊館(大阪)で日本初の障害者の大規模芸術展を企画。
1996 年  広島に投下した原爆製造の原子物理学者バーン・ポーターが来宅し、以後平和運動の推進者となる。
1997 年  アメリカ芸術大学の教科書『Art HISTORY』( ABRUM 社)に明治以降ただひとり日本人で名が掲載される。
1998 年  アメリカ MOCA「戦後の世界展」にポロック、ジョン・ケージ、フォンタナと共に世界
     4大アーティストの一人に選ばれる。
1999 年  紺綬褒章受章。
     デヴィット・ボウイ、オノ・ヨーコと共に再びヴェネツィア・ビエンナーレに招待出品。
2000 年  フランスの城でコラボレーションアート宣言(日本ユネスコ・フェリシモ美術館共催)世界の
     元旦の新聞をならべアートを発表。作品はパリ・ユネスコにて展覧会。
2005 年  世界最小の「ナノアート」を発表。ナノテクノロジーにより歯ブラシの先にアートを制作する。
2013 年  死去(享年 85 歳)。

■ コレクション
<国内> 東京都現代美術館、福岡県立美術館、北九州市立博物館、兵庫県立美術館、奈良市立博物館、国立国際美術館等
<海外> テート・モダン(ロンドン)、ローマ国立近代美術館(イタリア・ローマ)、ポンピドゥー・センター(パリ)、他多数。
■ 経歴
京都教育大学名誉教授 宝塚造形芸術大学主任教授 日本障害者芸術協会会長


イメージ

©shimamotoLAB inc.
嶋本昭三 《無題》 2009年、アクリル・ガラス片・カンバス、203.2×153.0cm

©shimamotoLAB inc.
嶋本昭三 《無題》 2011年、アクリル・ミクストメディア・板に貼付したカンバス、92.5×275.0cm

©shimamotoLAB inc.
スキンヘッドアート


企画

一般財団法人 Karuizawa New Art Museum

監修

千足伸行、本江邦夫

協賛

長野県、長野県教育委員会、軽井沢町、信濃毎日新聞社、上毛新聞社、SBC 信越放送、 NBS 長野放送、TSB テレビ信州、abn 長野朝日放送、軽井沢新聞社、軽井沢ニュース舎、FM 軽井沢、KIAC(軽井沢国際芸術文化都市推進協議会)、ニューウェーブ具体人協議会

協力

shimamotoLAB Inc.